ショートショート 【世界の果て】

小説/ショートショート

ここは宇宙、にある地球、にある日本、の東京、にある宇宙研究所、の二階、の会議室。

 

「ここから先は君と二人で話したい」

私は上司に言われ、人の出入りがほとんどない作業室兼物置き場の部屋で話を聞いた。

たまにイベントで使われるロケットの模型や、オリジナルキャラクターのマスコット人形の売れ残りが並んでいた。スペース君だ。

「どうしたんですか?」

「いや、実はな。うん。落ち着いて聞いてくれよ。実はな、ついに分かったんだよ。宇宙の果てが。」

「宇宙の果て?」

「そうだ。私はついに発見したんだ。この広い宇宙の果てを。普通の人は宇宙には果てが無いと思っているだろう。だがな私は十年間ずっと一人で研究してたんだよ。そしてついに分かったんだ。ついに見つけたんだ。」

私にはにわかに信じられなかった。宇宙の果て?果てが無いのが宇宙なのに?

私は半信半疑で話を聞いた。

「それで、宇宙の果てには何があったんですか?」

「ああ。実はな。壁があったんだよ。真っ黒で大きくて分厚い壁が。宇宙の全部を丸く覆いつくしてるんだ。」

「え、どういうことですか?」

「宇宙はな、巨大な球だったんだ。卵の殻のように宇宙全体を覆っている黒い壁があるんだ。この宇宙のすべてを囲む壁があったんだよ。」

「壁…。」

「ああそうだ。そしてお前には一つ頼みがある。壁があるというところまでは一人でわかったんだが。ここから先は俺一人の研究では無理だ。俺と一緒に研究をしてほしい。」

私は思った。果たしてそんなことはあり得るのかと。

しかし上司が言ったことは本当だった。

数年後には上司がリーダーとなった組織が、宇宙の壁の先の研究をし始めた。

 

 

「お、もうそろそろ行けそうだぞ。」

「どこ?」

「地球」

「え、地球か。意外だな。」

「人間は結構早かったな。」

ここは宇宙の壁の外側。白い世界。神様の世界。

神様が集まっている中心には卵型の黒い球があった。これが宇宙だ。

 

「ついにこの世界に足を踏み入れるものが出てくるかもしれないな。」

「地球人が一番最初だったか。」

アナウンスが流れる。

『地球。地球。地球の札をお持ちの方は、こちらにお集まりください。』

 

数人の神様が宇宙に向かって集まってきた。

 

「こい!地球こい!」

神様たちは手に小さな紙を握りしめていた。

 

200年後

 

「いいか。ついに地球人はここまで来た。この壁の先に進みたいと思う。みんな準備はいいか。」

「はい。大丈夫です。」

「行くぞ。」

宇宙服を着た隊員たちがレバーを動かし、アームを操作していく。壁を少しづつ砕いていき、徐々に光が見えてきた。

宇宙船内の隊員たちは全員が息をのんでいた。

地球の宇宙研究所にも、巨大なモニターで多くの人が祈っていた。

 

たまごの殻が割れるように、パキッといった。

宇宙の壁の向こう側には、白い世界がまっていた。

「なんだここは!観測とは違うぞ!あれはなんだ!」

隊員たちは全員驚いていた。

 

 

「来たぞ!ついにきた!地球人だ!!!!!」

「地球だ!紙持ってるやつはこい!」

『一着、地球。一着、地球。地球の紙をお持ちの方は、窓口までお越しください。また、順位が確定されるまでは紙はお大事にお持ちください。』

 

宇宙船の中の隊員たちは、何が何だか分からなくなっていた。

 

 

 

 

「はあ。地球かよ。俺全然ダメだったな。」

「まあそんなこと言うなって。また次があるさ。」

「次っていつなんだよ。」

「それは知らないけどな。」

「なあ。俺たちこうやってレースやってるけどさ。」

「うん。」

「俺たちの住んでる世界も果てとかってあんのかな?」

 

 

 

「お、もうそろそろ来そうだぞ。」

 

 

 

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『壁』

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